市議会報告(民意と歩む会)
2024年夏季号 発行者:民意と歩む会
編集者・連絡先:047−476−1722
習志野市藤崎5−2−12 鴨 哲登志

はじめに
本ニュースの解説を致します。6月28日に習志野市議会令和6年度第二回定例会が終わりました。その市議会本会議での鴨てつとしの一般質問を中心に報告をしています。その他、市議会全体の議論のなかで市民の皆様にお知らせしていた方がよい情報なども若干ですが掲載をしています。これからいよいよ本格的な暑さになってくるものと思われます。市民、住民の皆様におかれましては熱中症対策など、是非健康には留意していただきたいと思います。また、身近な地域問題や法律問題等の相談事がありましたら、連絡をいただきたいと思います。



藤崎図書館復活問題
 昨年の6月議会以降、毎回の議会で藤崎図書館を復活せよと主張してきました。しかし、市の答弁は毎回同じ内容です。公共施設の老朽化に伴い統廃合が必要で、藤崎図書館の機能は大久保の中央図書館に移したので問題ないというものです。鴨てつとしは他市の図書館行政や公共施設の状況と習志野市の施策の違いなどを指摘してきました。船橋市、千葉市、八千代市、流山市など近隣市と比較しても習志野市の財政状況は良いにもかかわらず財政が厳しいと言っては市民、住民のための公共施設を潰しているのは習志野市だけです。他市はそのようなことはしていません。他市との違いを説明して欲しいと市長に要求してもまったく説明がありません。

【市議会本会議での質問】
(1)
藤崎図書館の建物は築年数が浅い新しい建物なのになぜ老朽化という名目で藤崎図書館を廃止したのか?

(2)
習志野市の公共施設(公民館、スポーツ施設、図書館等)は東部地区、大久保地区、谷津地区、袖ケ浦地区、新習志野駅周辺に配置されていて、他の地区は何もない。藤崎地 区もその何もない地区の一つである。唯一あった図書館を廃止してしまった。地域的なアンバランスを是正すべきではないか! 行政の不公平を是正してもらいたい。

(3) 藤崎図書館のあとに民間図書館を誘致するという考えもあるようだが、その具体的取り組みはあるのか?


【宮本市長及び市担当部長の回答】

 第1の質問に対しては市側はその主張(統廃合の必要性)を述べるだけで、質問に対応した回答はまったくしませんでした。

 第2の質問については、「不公平な状況とは捉えておりません」という回答で、これは高齢者の実態、子供たちの実態についてまったく想像力のない回答だと実感致しました。

 第3の質問については、住民要望もあり、民間図書館の誘致も必要と考えているようでしたが、具体案は何もありませんでした。

 いつも担当部長の発言ばかりなので、今回は住民の声に答えて欲しいと宮本市長に再三訴えたところ、次の回答がありました。

 宮本市長 藤崎地区は何もないというが、大久保小学校も藤崎小学校もあるし、藤崎保育所もある。藤崎ふれあいセンターもある。公共施設という意味では他の地区と比べても少ない
とは思っていない。

 この答弁を聞いて、私は目が点になりました。私が藤崎図書館問題で、この1年余市長に質問をしてきた内容は住民生活を豊かにしていく公共施設、図書館、公民館、コミュニティセンタースポーツ施設等々が藤崎地区にはまったくないということ、そしてそのことが習志野市の公共サービスという点で地域的アンバランスを生んでいる、これは是正すべき問題だと提起してきました。その問題に正面から回答をしないで、小学校も藤崎には二つもあるではないかという回答はトンチンカンとしかいいようがありません。ますますこの問題で頑張る気力が湧いてきました。

下水道課不正支出にかかわる公文書公開請求
2ヶ月待たせて一切公開しないという通知 !!

 鴨てつとしは「市民オンブズマン習志野」の共同代表として習志野市に対して住民監査請求をしてきました。その監査委員報告が出され、その監査報告の中で不正支出をした工事案件の内容が列挙されていました。そこで、その工事案件についての公文書を習志野市企業局へ公開請求手続きをしました。これは習志野市情報公開条例に基づいた正当な行為、手続きです。これに対して、企業局は一切の文書を公開しないと鴨に通知をしてきました。それも約2ヶ月も待たせた上での決定です。

 この非公開決定はあまりにもひどい決定です。今までは黒塗とかはしますが、一応部分的には公開をしてきました。それにもかかわらず今回は一切公開をしないという決定をした訳です。

 習志野市情報公開条例の第1条には、「市民による市政の監視及び参加の充実に資することを目的とする。」と定めています。この規定に従えば、市にとって不都合な文書であっても出さなければならないのは当然です。公開することが不都合な個人の氏名や連絡先、あるいは企業名などは黒塗にすればいい訳です。極端に言えば、どこもかしこも黒塗にしたとしても文書は公開すべきです。それを一切出さないということは、公文書の公開か否かという問題を越えて、習志野市、市長、企業管理者が一緒になって隠蔽工作をしていると言わざるを得ない事態です。

 今、鹿児島県警察の隠蔽問題が全国的な問題となっていますが、それに等しい隠蔽だと言わざるを得ないと思います。

 この点について市長及び企業管理者に答弁を求めましたが、ただただ「内部通報者を守るために文書の公開はできない。」と言い張るだけでまともな答弁はありませんでした。

 また、この他に公務員は不正を知ったら告発しなければならないという定め(刑事訴訟法第239条第2項告発義務)に従って企業管理者は告発義務があるのではないかと問い質しました。これについては、「今回の事件は可罰的違法性がない」ということを理由として告発しなかったという答弁でした。

 可罰的違法性がないから無罪という理屈は本当に特別の微罪の場合に適用される論拠で裁判所においては、ほとんど認められることのない理屈です。こうした理屈にならない理屈、裁判所ではほとんど認められることのない理屈で、告発をしなかったという答弁は詭弁という他ありません。世間で、まったく通用しない理屈であり、これについても厳しく追及をしました。(下水道課の不正支出問題は以下の項です。)




事件の構造、その具体的一例

NHKが谷津干潟の清掃について報道をすることとなった。
 ↓
「宮本市長が干潟を清掃するところを放映してもらいたい」として市当局が忖度して動く?
 ↓
清掃用具として胴長、レーキが必要 谷津干潟観察センターにはない。役所のどこにも用意がない。緊急に買って準備しなくては。担当課に予算がないのでお金を持っている下水道課に依頼。
 ↓
下水道課が業者にすぐ用意するように依頼→業者は直ぐに用意して納品。
 ↓
契約も何もしないで、電話一本で業者に用意させる。代金は業者持ち=業者に市が借金をしていることになる。
 ↓
当然、業者から代金の支払いを要求される。
 ↓
当該業者の別工事の代金に、まったく関係がない胴長、レーキ代金を上乗せして支出書類を作成し業者に支払った。

正規の工事代金に胴長やレーキ代金を上乗せして支払うためには嘘の支払い書類を作成しなくてはなりません。この部分が犯罪となります。有印公文書偽造罪と同行使罪。



 習志野市と宮本市長は議会での市議会議員の追及に対して一切情報を出しません。完全に回答拒否、隠蔽に徹しています。何を言われても追及されてもダンマリを徹底、自浄作用はまったく望めません。そこで、鴨てつとしは市民オンブズマン習志野の仲間と一緒に次の行動を取りました。

鴨てつとしの行動

市民オンブズマン習志野として令和5年12月25日住民監査請求を実行。


監査請求に対する結果報告が令和6年2月19日出される。(監査報告は市のホームページから誰でも入手可。)
住民監査請求の結果 本文:本件措置請求は棄却する。
本文は棄却でしたが、工事費に上乗せをして支払った19件の支払いの内容についてはかなり詳しく報告がされました。


19件の工事契約等について公文書公開請求を行いました。令和6年3月22日に公開請求、市側の回答は5月20日でした。回答は「一切の文書について提出しない」というものでした。2ヶ月も放置してこの結果!


この間に市民オンブズマン習志野として千葉県警察及び千葉県検察庁に告発状を提出しました。


企業局管理者に対して審査請求書を提出しました。内容は公文書を公開しないという企業局の決定を不服として部分開示を求めたものです。これから行政不服審査法に基づいて審査が開始されます。みなさん、応援お願いします。


市民オンブズマン習志野活動

 オンブズマンの活動は市の活動を監視するということです。特に財政支出について市民の税金が無駄なく有効に使われているか、不正な支出をしていないかなどをチェックしています。月に1回定例会を持っています。参加希望の方は連絡をいただきたいと思います。基本的に参加は自由です。

 市の大きな課題として、旧市庁舎跡地問題があります。私たちは跡地を市民のために使用することを求めています。しかし宮本市長は民間に長期(30年間)に貸すという方向で動いています。跡地活用は市民の声を聞くべきと思います!

市民オンブズマン習志野の連絡先 047−476−1722
鴨てつとし(オンブズマン共同代表